タ イ 北 部 と ベ ト ナ ム を 巡 る 5 |
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1.路地裏の店で朝ごはんのお粥を食べる 今日はモーン族の村(バーン・ドイ・プイ)へ行こうと思っているので、早朝7時にホテルを出た。 路地を歩いていると、道端にテーブルを出している食堂があった。何人かが美味しそうに食べているものは、お粥(ジョーク)だった。おじさんとおばさんが入り口の厨房で調理していた。おじさんはお粥の鍋をかき混ぜ、おばさんは具材や丼を用意している。土曜日だからかも知れないが、日本の朝と違ってみんなのんびりとしている。 ![]() ![]() お米は形状を残さないほど煮込んである。何とも美味しい。タイではお粥が人気の朝食らしい。 食事を済ませたら、急いでソンテオの溜り場チャーン・プアク門へ向かう。堀に沿った大通りを歩いて行くと、城門の近くに赤いソンテオが見えてきた。 2.土曜日なのに予想外、ソンテオを待っている人はたった1人 土曜日だから大勢の人が待っていると思っていた。かなり混雑するかも知れないとも思った。ところが、何とベンチにいたのはたった1人だった。その女性は退屈そうに座っていた。 こんな事ではこれから先がが思いやられる。私はこのドイステープ行きのソンテオの他に、そこから別のソンテオに乗り換えて ![]() ![]() 赤いソンテオは道路脇に何台も停まって待機しているが、今は乗客より車の方が多くなっている。 すぐには集まりそうもないので、近くの市場へ行ってみた。奥まった場所に明々と蛍光灯が点いている屋内市場だ。ここではチョッと買えそうもないので、隣の7-Elevenに入って飲み物を買った。 チャーン・プアク門からこちらへはボタン式の信号機があり、おじさんはボタンを操作しながら、渡ってくる通行人に声をかけている。連れの人数の関係で10人を超えてしまうとどうなるのだろう。私は余計な心配をする。 ![]() ![]() チェンマイ動物園を過ぎると山道に入って行き、かなり急な勾配をくねくねと上って行く。トゥクトゥクはこの山には入って来れないようだが、営業権があるかどうかだが、それにしてもこの坂道では馬力不足かも知れない。 何たって寺院のある標高は1080mもあるらしいのだ。所々で木々の間からチェンマイ市街の景色が見えてくるようになる。 ソンテオに乗っている客は半数以上が地元タイ人のようだ。しかもカップルが多い。お寺でデート、でもないだろうが敬虔な仏教徒のタイ国民は、宗教心から寺院へ出向く人も多いと思う。 3.ドイ・ステープから先もしばらくソンテオの出発を待つ ドイ・ステープに着きソンテオを降りたのは坂になった道の端だ。左側の歩道にはずらっと店が並び、向かい側はソンテオ置き場になっている。店を見ながら坂道を歩いてみた。ここから出発するソンテオは何種類かあるようで、所々に立て看板が置いてある。値段はどれも同じ、PHUPING PALACE 40B、MHONG DOI-PUIVILL 60B、DOI-PUI SUMMIT 200B、KHUN ![]() ![]() ところでこのソンテオは何人集ったら出てくれるのだろうか。それが一番心配だ。 何台か停まっているソンテオだが、どれに乗ればいいのかが分からない。この案内板のすぐ近くに女性が1人だけ乗っているソンテオがいた。停まっているソンテオをあちこち見て回ったが、黄色い看板の近くにいた人に聞いてみると、これに乗るように言われた。1人だけ乗って待っている女性は、いつまで待っても良いような余裕の表情だ。 ![]() ![]() 王室の離宮、プーピン・パレスに着くと2人が降りてしまい、最初から乗っていた女性と私だけになった。ドイ・プイまではあまり行かないのだ。おじさんも2人ばかりであの村まで行くのは嫌だったかも知れない。 4.モーン族の村には華やかな民族衣装の少女たちが 少し上った後、今度は坂道をどんどん下って行く。道路は舗装されてはいるが、かなり山の中に入るようだ。人にも車やバイクにも殆ど出会う事がない。 山の中腹まで下りてきただろうか、左側の木々の茂みの中に村が見えてきた。まもなくソンテオは広場に着いた。バーン・ドイ・プイだ。周りを店にぐるり囲まれていて、そう広くもないのに車がいっぱい停めてある。三角屋根のゲートが村の入り口のようだ。 ![]() ![]() この通りを歩いて行くと、徐々に店が少なくなって、民家がある村へ入って行く。坂道になっている森の中に家々が点在している。何軒もが密集した地域もあった。日本でも山間の村はこんな雰囲気だと思う。 ![]() ![]() 辺りを周遊できるよう、石段が作ってあって周りは花畑になっている。木の柱に棕櫚か椰子の葉で葺いた屋根の小屋。こんなのも各所に建ててあり観光地らしい雰囲気作りをしてある。 更に下へ行くと女の子が何人かいた。黒っぽい生地にピンクの模様の民族衣装がとてもきれいだ。これは写真を撮らないと。 ![]() ![]() 広場の駐車場まで戻ると、ソンテオが何台も停まっていた。そして次々にワゴン車やソンテオもまだやって来る。次に出るソンテオを聞いてみると、カフェの前に停まっているのがそうだと教えてくれた。雰囲気的にはしばらく出発しそうもない。大勢のグループが来てくれればいいのだが。 ドイ・ステープ行きのソンテオに乗って村を離れる時、村外れの小さな小屋の横で、民族衣装の少女たちが集まってお弁当を食べていた。この村かそれとも近くの村からか、彼女たちは出稼ぎに来ているのかも知れない。観光化してしまったこの村の実態を垣間見たような気がした。 5.黄金に輝くドイ・ステープの仏像とストゥーパ ドイステープの駐車場に着き、チョッと楽をしてケーブルカーで登る事にした。本堂までナーガ(蛇神)の階段もあるが、これが300段以上もあるようなのだ。上りはケーブルカーに乗る事にして下りを階段にしよう。階段を見上げるとその方がいいような気がした。殆どの人が下りに使っていた。 ![]() ![]() 広い境内にいくつもの寺院の建物が並んでいる。タイ北部では最も神聖な寺と書いてあったが、大勢の参拝者がいる。本堂は裸足で入らないといけない。私も中に入ってしっかりおまいりをしておいた。 仏塔は黄金に輝き目がまぶしくなるほどだ。この拝み方には作法があると思うが忘れてしまっていた。 白人系の人たちは特に仏教に対する信仰心は無いから、寺院や仏像はアートと捉えられているようだ。作法もよく知らないであちこちで写真を撮っている。 ![]() ![]() しばらく信仰の世界にいた後、あの長いナーガの横たわっている階段を下りる事にした。急な長い階段で、時々ナーガの背に掴まりながら下りた。 ドイ・ステープからのソンテオは簡単に乗れたし、乗客も多くそう待たされなかった。 今回の、チャーン・プアク門からドイ・ステープ経由のバーン・ドイ・プイまでのソンテオは、歩き方の本ではチャーターするのが安心と書いてあった。確かに1日に何か所も計画している人には不向きかも知れない。ただ遅い時間でなければソンテオの便はあると思う。彼らも仕事をしない訳にはいかないから。 6.旧市街をぶらぶらしながらウアラーイ通りへ チャーン・プアク門から旧市街に入った。この北側にある門から南側のスアン・プルン門まで歩き『ウアラーイ通り』へ行こうと思っている。この通りには銀細工の店が並び、土曜日にはナイトマーケットが開かれる。 チェンマイの銀細工には長い歴史があり古い王朝までさかのぼるようだ。 ![]() ![]() 少し歩いて小さな食堂に入った。旧市街は盆地のど真ん中にあるから風がなく暑い。スイカの後コーラも飲んだが未だ足りない。すぐできそうな簡単なものを注文した。 ワット・プラシンはチェンマイで最も格式が高い寺院と書かれていた。境内も広く、黄金に輝くストゥーパ、本堂は少し高い位置にある。中の仏像は金色に輝いている。その周りに小さい仏像が取り囲んでいるが、全部金色で眩しいほどだ。こんな時間なので参拝者は10人ほどしかいない。外国人用の入場料金は20バーツだ。これが京都や奈良だと千円単位になる。 このワット・プラシンがほぼ南北の中心になる。ここから東へ向かって Rachadamnoen Rd を真っすぐ行けばターペー門に出る。この近くにチキンの美味しい店があるらしいのだが、チョッと探せなかった。 7.銀細工通りのサタデーマーケットにはぎっしり露店が並ぶ スアン・プルン門を出て路地に入り、ウアラーイ通りへと歩いた。門から真っすぐ行けばウアラーイ通りに合流するのだが、お堀沿いの道とで三角形のようになっていて、頂点から底辺に向かって垂直に歩けばチョットだけ近道のように思ったのだ。 ![]() ![]() 銀細工の通りは、さすがにショーケースに銀製品をいっぱい並べた店が多い。食器から花瓶や仏具、指輪やブレスレットに置物などあらゆる商品が陳列してある。 工房も見えるかと思ったが、よく分からなかった。若し何かを買うつもりなら詳しく聞いてみたと思うが、そこまでは考えていなかった。それでも陳列されている芸術品のような作品を見るのは楽しい。伝統ある銀細工は職人の細かい技が見て取れる。この通りは古く、700年前頃から銀細工の店が集まっていたようだ。今も工房を持った店が並ぶ事で知られていて、ガイドブックなどにも掲載されている。 ![]() ![]() どこから持ってきたのか聞きたくなるような商品、主婦の副業のような物、業務用の真空パックを開けて盛り付けたような物まで、多種多様だ。日本じゃこのような市はまず見かけないし専門業者が行っているが、東南アジアでは素人も多いようだ。小学校の低学年らしい女の子も独りでかき氷用の豆類をボールに出していた。 ![]() ![]() アメリカ領事館の向こう側にある青果物が並ぶ市場に行った。ここは果物が安く買える。そのまま食べられるカットフルーツ・パックを3個買った。ここまで帰ってくるとホテルはすぐ近くだ。 買ったのは、ポメロ、ジャックフルーツ、ドラゴンフルーツだが、ポメロ以外はさっぱりしない味ですぐ飽きてしまった。今が旬の『マプラーン』は1束が大きくしかもかなり高いので買わなかった。1人ではとても食べきれない量なのだ。ビワそっくりなのだが、味はマンゴーに近いそうだ。 今日もたっぷり歩いた。しばらく休んで前の食堂へ行った。 Topへ 前へ ◀ ▶ 次へ |
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