蘇州・無錫・紹興・上海を巡る旅   
観前街を散策し、蘇州から上海へ
第8日目  7月28日
第9日目  7月29日

1. 蘇州麺を食べ、観前街でお寺詣り

人民路の観前街前でバスを降りた。もう15時頃になるが、日差しは強く暑い。観前街から1本南の太監弄に入る。そこを東へ歩いて行くと正面に朱鴻興が見えた。ここも立派な店構えだ。観光客もたくさん訪れる、蘇州麺の有名店だ。レジで燜肉面(13元)と蟹粉面(25元)を注文する。東呉面館よりはちょっと高い価格になっているようだ。

この時間客は殆どいない。従業員が奥の方のテーブルを囲んで休憩をしていた。
調理場が見える窓口からは、女性が体をのり出すような格好で肘をついて、何ともだらしない。客の少ない昼下がりの店の風景。正面入り口のドアは開け放たれ、天井では扇風機が回っている。それでもパッケージエアコンは動いているらしく、その前に陣取る人もいた。のどかだ。
食べ始めたが、もう1つ注文する事になった。
こんな状況の中で、追加注文するのには気が引ける。レジで支払いし窓口に来ると、テーブルのおじさんが鈍い動きで立ちあがった。
麺はどこも同じような蘇州麺のストレートな細麺。しょうゆ味のスープはしっかりした味だ。具材は別の皿で出てくる。燜肉は一切れだ。蟹粉の方は濃い味付け、麺にのせると全体の味が濃くなった。こっちの方がうまい。
この旅での蘇州麺、真夏のうだるような暑い日ではなく、寒い時期にもう一度食べようと思う。
それと今回食べられなかった、蘇州うまい麺「姑蘇十碗麺」にも挑戦しようと思っている。

朱鴻興を出て観前街へ戻りぶらぶら歩いていたら、通りを少し入った所に玄妙観の門前市が何軒か並んで見えた。ちょっと覗いてみようと数軒見たが、お寺と縁のないような物を売っている店が多い。
ここまで来たからには御本尊様をお参りしていこう、日本人独特の宗教観だ。境内に入ると、蝋燭がいっぱい並んでいる前で、束になった線香を上へ下へ振りながらお祈りしている人がいた。あ、こうやってお祈りするのか。入り口の受付で線香の束を買った。そして見たように真似をしてお祈りした。ところが火のついた線香を振るものだから、上から火の粉が降ってきて熱い。さて御利益の方は。
この玄妙観は観前街では特に目立った存在だ。道教のお寺で観前街の名前の由来でもあるらしい。門の中には、大通りの人の群れから外れた静かな空間があった。
しばらく辺りを散策し、バスで蘇州駅へ向かった。


2. 蘇州から上海へ動車組Dで移動

明日のフライトは、浦東空港8時45分になっている。朝からばたばた出かけるのも大変なので、今夜は空港泊まりの予定にしていた。
それでこの時間に蘇州駅から上海へ向かう事になったのだ。

蘇州駅で高速鉄道の切符を買いに行ったら、何とDの售票は外側にある別の場所だと言われた。いつも買っていた駅の中の售票所はG専用みたいだ。バスターミナルの方向、東側の建物の方へ向かった。確かにあるが、列車のグレードで切符の売り場までこうなるんだ。
でもDは安い。D3045次、17:07発、上海虹橋行き。一等座でも31元だ。これがGだと60元。二等座でも40元だ。スピードが少し遅いだけでこうも違う。

娘と孫娘が見送ってくれた。
孫娘からの小さな紙に書かれたメッセージを読んだ。「そ州はたのしかったかな、またきてね」、手を振って別れた。楽しい旅だった。私は一人旅をするのが多いが、娘の家族と一緒の旅も楽しい思い出となった。その内また来よう。春秋航空の航空券がもう1枚残っている。
列車の1等座へ乗り込むと、私の席は誰かが座っていた。この席は、と切符を見せると、「あっちが空いてるじゃないか」、と言うように指さした。辺りの人たちがクスクス笑ている。ここは中国、もう私も、少しはこの文化に慣れたけれど。
Dなのに虹橋駅までノンストップだった。確かに、どこに座っても同じだ。


3. 浦東を眺める外灘の夕暮れ

地下鉄に乗り換えて南京東路駅まで行った。旅の終わりに外灘から浦東の景色を眺めたかったのだ。
この時間、この遊歩道は大勢の人で混雑していた。そしてその先、大通りを横切った向こう側の歩道は道幅も狭く、もっと混んでいた。
やっと外灘の岸辺にある遊歩道に着いた。もっと近いと思っていたが、かなり遠い。そしてここでも人混みにうんざり。夕涼みも兼ねてなのか、やたらと人が多い。

ここから見る、浦東の摩天楼は別世界のように感じた。夕暮れの中を、明かりを灯した観光船が通り過ぎて行った。しばらく眺めていたい心境だが、上海の地下鉄は終電がとても早いのだ。国際空港と言えども例外ではない。広蘭路から浦東空港の間は21時が終電となる。



4. 浦東空港で

空港に着いて、長い通路を歩き第一ターミナルへ行ってみた。軽食レストランとコーヒーショップが薄暗い中で営業していた。あまり店らしいものも見つからず、出発ロビーへ行ってみると、閑散としていた。ヨーロッパへの出発便があるようだが、人っ気はない。
中国一の大都会の国際空港とは言え、この空港は深夜便とかはあまり無さそうだ。静まり返っている。
第一と第二を結ぶ通路へ戻り、レストランをさがした。中程に何店かファストフード店やレストランが集まったエリアがあった。一通り歩いてみて、簡単な定食が食べれる『東方既白』へ入った。20時40分。殆ど客はいない、と言うかどことも同じ様子だ。ケンタッキーの兄弟だから、カウンターも注文も同じような感じだ。
実は虹橋駅で見かけていてちょっと入りたかった店なのだ。
小牛肉飯のセットを注文した。スープと酢の物が付く。29元。注文のカウンターから通路を挟んでテーブルが並んでいる。このエリアはどの店もそうなっている。殆ど客はいないので、ゆっくり食べた。味はそれなりで、こんな物かと言った程度。


浦東空港でのホテルの予約はしていなかった。リニア乗り場の辺りには2カ所あった。その内の上海大衆空港賓館(DazhongAirportHotel)へと、エレベータに乗る。シングル1泊と言ったら568元だと言う。ちょっと高いと思ったが、ここに決めた。デポジットを含め900元支払った。部屋は8階、眺めがよい。設備はきれいで落ち着いて眠れそうだ。窓からは空港の第二ターミナルがすぐ前に位置していて、よく見える。部屋の目覚まし時計はつまみが外れていた。持っていた毛抜きを使ってセットしておいた。
シャワーを浴びてすぐ寝た。



5. 旅の終わりに

浦東空港発が8時45分なので7時前には搭乗手続きをしておきたい。6時に起きた。ただ、このホテルは空港の中にあるので、歩いて10分もみておけばいいだろう。
ホテルのチェックアウトには手間取った。なかなか順番がこない。部屋のチェックでもしているのだろうか、時間がかかった。それでもデポジットの清算も終えて、やっと第一ターミナルの出発ロビーへと向かう事ができた。
春秋航空のチェックインカウンターはJALの隣にあった。
特にする事も無いので、早々に出国手続きを済ませて乗り場の方へ行った。免税店やお土産の店が並んでいるが、朝早いせいか客がいない。それに第一の方は古いので、店もあまりきれいではなかった。
高松便は案の定、サテライトからの出発だ。1階へ下りる。ちょっと陰気な感じがした。皆、無言で座っている。自販機でオレンジジュースを買った。
フライト案内のディスプレイを見ると、早朝は日本行きの出発便が多い。8時45分の高松行きから始まり、東京、名古屋、茨城と続いている。
8時15分の搭乗開始になっていたが、バスは少し早目に出発した。かなり遠くに2機の緑色の機体が見えてきた。向こう側が高松行きのようで、タラップがかかっていた。このバスの乗客が乗り込むと、もう1台やってきた。もう出発時間になっているようなのだが、また乗用車で2人が運ばれてきた。
飛行機は離陸した。この位のフライトなら、LCCとか全く感じない。これが太平洋とかヨーロッパ路線になるとちょっと話は変わるが。
日本上空に入ると、地図は無いものの地形で場所がよく分かる。雲仙、熊本、大分から瀬戸内海の上空を飛行しているようだ。
天気も良く、快適な空の旅だった。無事、高松空港へ到着した。
あれだけ賑やかだった中国の観光客も、私が空港を出る頃には、殆どいなくなっていた。






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観前街のすぐ南の通りにある朱鴻興。1938年創業。りっぱな店構えで、観光客も多いそうだ。


観前街の真ん中にある道教のお寺、玄妙観。




















夕暮れの外灘から浦東のビル街を臨む。

外灘はこの時間、観光客か夕涼みなのか、かなりの人で混み合っていた。
















朝の浦東空港の出発便は、8時45分の高松行きから始まり、東京、名古屋と日本行きが続く。