蘇州・無錫・紹興・上海を巡る旅 ⑦ | |
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1. 豫園へ、そして南翔饅頭店へ 朝になり、9時頃目が覚めた。「こんな所で眠れないかも」、と言っていた娘は、孫娘と一緒に爆睡中だ。TVはついたままになっていた。 ゆっくりもできず、洗面を済ませて招待所を出た。上海駅の方へ歩いて行くとマクドナルドがあった。久しぶりの朝マックしよう。 席につくとやっと自分たちの世界に戻った気がした。マフィンを食べながら、しばらく動きたくない状態だ。 ![]() この一角は、租界時代、中国の中の中華街と言われるような歴史を経てきた。道教の廟もあり、市民の信仰の中心でもあったが、今や、上海でも一番の観光地になったようだ。 豫園商城の賑やかな路地を歩き、写真を撮りながら曲がりくねった九曲橋を渡る。 橋を渡り広場へ出ると、外国人だらけだった。勿論、私たちも外国人だが、欧米系の人たちが目立っていた。この後はと言えば、やっぱり気になる南翔饅頭店だ。 ここのテイクアウトは時間でメニューが変わる。開店の10時から11時までが豚肉入りの小籠包、それ以降は蟹粉入りになる。16個で20元。 開店してすぐは蟹粉の用意ができないのだろう。蟹の作業風景は映像で見た。看板商品みたいに紹介していた。それと、ここの小籠包は皮が薄くて美味しいとかも聞いた。 ![]() 先ずはレジで支払いすると小さな紙切れをくれ、それを持って待つのだ。受け取り窓口では左手にセイロを持ち、右手にスチロールの容器を持って、器用に移し替えているのが見える。 黒酢のたれをかけて箸を貰う。すぐ前にちょっと座れる場所があった。 思っていたより皮が厚い。端っこを少し噛んで中の肉汁を吸う。そしてがぶっと一口で食べた。 寒い時期だと美味しいのだろうけど、ちょっと感激が少ない。それに鼎泰豊のと比べると皮が厚いのだ。水餃子の感じがした。先ほどの、朝マックから時間も経っていない。ただ、この辺りの雰囲気は最高にいい。本場、上海で人混みの中を並んで、有名店の小籠包を食べているのだから。3.人で一皿だが、ちょうど良かったようだ。 ただこの後、小籠包発祥の地、南翔鎮へ行く予定がある。そして、何軒かをはしごしようとしているのだ。 食べ終えて豫園商城の中を散策した。中国独特の物から観光地に多いような物まで、人の数も多いし店も多い。 氷のデザートが目についた。喉も乾いている、冷たい物が美味しそうだ。すぐ前に行って注文したら、チケットを買うよう言われた。タイでよ ![]() しばらく休んだ後、再び商城の中を散策した。冷気が流れ出してくる店の方を選んで歩き、ヒスイの店やお菓子の店の前で足を止める。 そうこうしながら歩いていると、上海老街の通りに出た。 上海老街にはみやげ物の店が多い。「あなたの名前書きます」の花文字や、金山の農民画、墨絵、それに仏具、など美術工芸品や骨董の店も多い。この通りは両側に2階建ての同じような建物が並んでいて、歴史を感じさせる趣がある、大きな門まで800mの通りだ。ただ、商城の中みたいに人の数は多くない。 2. 小籠包発祥の地、南翔鎮へ 豫園の南翔饅頭店で有名な小籠包を味わった後、今度はルーツをたどって、小籠包発祥の地と言われる南翔(Nanxiang)へ向かう。 地下鉄豫園駅まで戻り、再び10号線で南京東路駅まで行って、2号線に乗り換え江蘇路駅へ。そこから更に、今度は11号線で嘉定区の南翔駅へと向かう。 地下鉄が地上を走るようになって、ずっと外の景色を眺めながら思い出していた。メモを忘れてきたので記憶をたどっている。確か、駅か ![]() プラットホームから眺めると、庭園の緑が見えた。そしてあの方向と目安をつけておいた。 地下鉄駅のエスカレーターで地上に下りると、端の方に数台分のバスターミナルがあった。どうも南翔1路のバスが古猗園の方向らしい。 バスの中では娘が周りの人たちに場所を聞いている。そして、たった2つ目の『古猗園』で降りた。聞く必要もなく、辺りには赤い看板の小籠包の店がずらりと並んでいる。古猗園はと言えば、交差点の角を曲がった所に入り口がある。そして、そのすぐ横が小籠包の店になっていた。 詳しく知らない私は、一旦、小籠包の店がたくさん並んでいる方へ戻る。厨房の方は窓が開け放たれていて、中の様子がよく見える。その中の一軒に入った。メニューは小籠包2種類とスープ類等、南翔小籠20個25元、蟹粉小籠10個20元だ。 ![]() セイロに入った小籠包が運ばれてきた。黒酢のタレを付けて食べた。超本場で食べていると思うだけで、とても美味しく感じる。 ただ、美味しいのだが、何軒もはしごする程お腹が空いていない。発祥の地で食べた、と言う事で満足したとしよう。この店のすぐ横に楕円形の門があり、横に、『明代園林古猗園・南翔小籠発源地・創始1871年』と書かれていた。やはり、先ほどの古猗園の入り口の店が発祥店のようだ。 南翔鎮のこの通りには、個性豊かな小籠包の店がたくさん並んでいる。その厨房には蒸し器が置かれ、セイロが互い違いにして高く積まれている。 小籠包を食べた店で、娘が老街の場所を聞いてくれていた。小籠包の店が途切れた所から、次は南翔古鎮(NanxiangGuzhen)へ向かう事にした。 3. 南翔古鎮へ 南翔の商店街(民主街)を駅と反対方向へ歩く。橋まで行って曲がり、水路の横を少し歩くと大きな橋(太平橋)が見えてきた。それにしても ![]() やっと太平橋と言う弧を描く大きな橋に出た。この先の路は老街の雰囲気だ。赤い提灯と、黄色の縁取りのある赤い旗がいっぱい出ている。この太平橋の下には案内板があり、日本語でも書かれていた。この橋を向こう側へ渡ると、右側(共和街)と、真っ直ぐ伸びる路(人民街)に別れている。どちらも老街の雰囲気だ。 人民街の店を見ながら歩いて行くと、広場に小ぶりな塔があった。その向こうは大きなお寺になっている。ここで引き返して中程まで来ると、娘が、「折角だからこの小籠包の店にも入ってみよう」、と言う。確かにここも南翔、古鎮の通りにも小籠包の店が何軒もある。少し趣のある”長興楼”と言う店に入った。テーブルで座っていたのは店の ![]() スーパーのチルド食品売り場で売っている、餃子とか焼売のように半調理済みかと思ったら、どうもそうではないみたいだ。セイロを持って出てくるまでしばらく時間がかかった。さあ食べようと思ったら、何とそれを持って店の外へ出て行ってしまった。蒸し器がそこに設置されていたのだ。出石の皿そば程はかからないものの、たった一セイロにかなり手間がかかっているようだ。老街の店はどこも古風な感じに再現しているので、とても雰囲気が良い。それに、この人民街 ![]() そして、ゆっくり散策した後バスで南翔駅まで戻った。 4. 上海の淮海中路まで戻り蛋撻の店へ 曹楊路駅と虹橋路駅で乗り換えた後、地下鉄10号線の陜西南路で降りた。街路樹がうっそうと茂る大都会の真ん中とは思えないような ![]() 焼きたてをすぐ食べるのが美味しいらしいのだが、この通りの雰囲気ではない。帰って皆で食べよう。客足が途絶える様子も無い人気の店では、どんどん焼き上がって出てくる。 淮海中路を歩いて行くと、吉野家があった。『台式肉燥飯+草本涼茶、現价16元、原价24元、省8元』、と出ていた。娘はブティックに興味があるらしく入って行った。 陜西南路駅から、何度か乗り換えて虹橋駅まで帰ってきた。切符を買った後、すぐ食事をする ![]() ![]() |
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