タ イ 北 部 と ベ ト ナ ム を 巡 る  12
花馬車が行きかうランパーンの街歩き
タイ  10   3月19日(土)
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1.街歩きはマクロから鉄道駅へ

今日の街歩きは市街地をぐるっと一周してみようかと思っているのだが、どこまで行けるだろうか。
ホテルを出ると、先ずマクロに行って商品をチェックしてみよう。
『makro』はオランダ発のホールセールクラブなのだが、タイでは地元企業との合弁で運営しているようだ。会員制で大容量とか仕入れ技術で安さを実現する業態だ。日本にも外資系の店舗が進出しているが支持層はそう多くない。安さは魅力的だがまとめ買いする商品も少ない。

涼しいマクロを出てランパーン駅へ行くのだが、陸橋を渡らなくても良い方法があった。実は国道には消えかかってとても肉眼では見えない程の横断歩道があったのだ。しかも信号らしきものもある。ただ、車中心の交通体系になっているので、歩行者用の信号はなく車が停まった時に慌てて渡るのだ。
タイは今、乾季から暑季へ移っているから猛烈に暑く、なるべく陸橋は渡りたくない、そんな心境だ。
先ず外側の2車線を渡って、本線に出たら車が停まるのを待てば良い。そんな感じだが、右折・左折もあるからタイミングを考えないといけない。日本じゃ歩行者が優先されるが、東南アジアはどこも車がエラソウにしている。

バスターミナルの前を通って駅まで来ると、タイ風建築の駅舎と駅前にはSLが展示してある。この町はチーク材を運搬するために、早くから鉄道が敷設されたそうなので、このSLも町の発展に貢献した事だろう。

プラットホームに出てみると、バンコク発チェンマイ行き列車が入線してきた。この列車は12時02分発だ。チェンマイ発のナコンサワン行きの上り列車も入ってきた。上り列車が入線すると、鉦が3回鳴った途端に警笛を鳴らして出て行った。
この上りは12時36分発の列車。(現在12時48分)いずれもディーゼル車で運行されている。
プラットホームには白馬と馬車のオブジェが置かれている。いかにもランパーンらしい。
チケットカウンターの前には2体の托鉢僧が置かれていて、何かの募金をしているらしく鉢を開けている。



2.暑いランパーン、汗が目に入りチクチク痛い

駅前に食堂があったので入ってみると、油そばの店のようだった。汁なしだがさっぱりしない麺だ。唐辛子の酢をいっぱい加えて食べた。
駅からはワン川の方へ行ってぐるり回る。こんな真昼間、お昼寝の時間に歩いている人なんか殆ど見かけない。チョッと歩いただけで汗が流れる。そしてそれが目に入ってチクチクするのだ。
飲み物のボトルはすぐ温まってしまい、本来の価値を保っていない。そんな時にお世話になるのがコンビニだ。この町では7-Eleven になる。適当な距離に配置されているから、何とも便利だ。冷たい飲み物は何にも替えがたいごちそうになる。
以前、旧東海道を京都から歩いたのだが、真夏には名所旧跡より自販機ばかり探していた。


それにしても、東南アジアではトイレに行かなくなった。飲み物もそれなりに補給しているのだが、汗の方がそれに勝っているのだろう。日本では湿度が高く高温になると熱中症の警報が出るが、こちらでは毎日がそんな危険な日々を送っているように思う。
時計塔の近くまで来ると交番があった。『Suan Dok Police Station 』のようで、案内板には『けいさつ』と、ひらがなで書かれていた。『警察』とも書いてあるから日本人にとっては蛇足かも知れない。
時々花馬車が傍を通り過ぎていく。馬はよそ見させないためか、目を器具で塞がれている。すぐ前と足元だけは見えるようなのだが、こんな事をされたら、すれ違うきれいな雌馬も見えない。でも余計な事を考えなくて済むから、仕事に専念していれば良い。
そう言えばジョグジャカルタでも、馬車の馬は目を塞いであった。どんな意味があるのだろう。



3.ワン川を渡りワット・プラケオまで歩く

道路案内板に『THANON THIPPAWAN』と書かれた通りを歩いている。この辺りに市場があるようで、道端で地面に野菜を並べて売っているおばさんが目立つようになってきた。黄色のソンテオがあちこちに停まっている。
その先には大きな市場の建物もあったが、この時間では人も少なく閑散としていた。
隣の白い建物は県庁になっている。2階建てのタイ風でこちらも人の出入りはなさそうだった。土曜日だから休みなのか。ただ門は開けてあった。
そのすぐ先の、大きな茂みの下が花馬車の休憩所のようだ。10台ほども停められている。営業中だとすぐ声をかけられるが、この暑い日中では、すぐ前を通っているのに誰も見向きもしない。

ワン川に架かる橋が見えてきたが、家の屋根を置いたような大きなゲートが取り付けてある。地図ではこの先へ歩けば『ワット・プラケオ』に行けそうだ。ワン川はいかにもチーク材が運ばれていたような雰囲気がする川だ。
ここでも花馬車が通って行ったが、やたらと飾りが多いのだ。しかもハートのマークまで付いているではないか。新婚さんの特別便なのだろうか。
辺りは住宅地になってしまい方向が分からなくなり、近くの店で教えてもらった。こんな由緒ある寺院なのに狭い道路しかないようだ。

ワット・プラケオと言えばエメラルド仏のイメージがあるのだが、この寺院もバンコクのエメラルド仏が置かれていたようだで、格式の高い寺院だ。

ここまで歩いて来るともうクタクタだ。観光は止めてショッピングセンターで涼もう。そんな気持ちになった。



4.セントラルのフードコートで

こんな所まで来てしまうと帰るのも大変だ。ワン川を渡り、市場まで戻ってくると、路地の真ん中にパラソルを立てて、道端にはマットを敷き野菜を並べている最中だった。こんな露店商は全て女性の仕事になっている。しかも肉・魚は誰にでも出来そうもないから、殆どが野菜と果物になっている。農家なら畑の物を持ってくればいいから簡単だ。

この後はひたすら国道を目指して歩いた。途中でカットフルーツを売っている八百屋でスイカを買った。スイカは飲み物と違って独特の水分補給効果がある食べ物だ。他に水分が多いのはタイではチョンプーだ。

セントラル・プラザに着いて、すぐフードコートに行った。一気に汗がひいていくようだ。
カーオ・マンガイを注文した。タレのかかった新しい風味だった。もうホテルまでも歩きたくない心境だ。
ゆっくり休んだ後は、国道の向かい側にあるテスコ・ロータスで買い物をして帰った。







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国道1号線は簡単に歩いては横切れない。陸橋からはマクロやビッグCが見える。

【タイ国鉄の鉦】プラットホームの鉦は今も合図に使われているのだが、3回以外はよく分からない。
3回鳴って、すぐ出発する。
2回+2回+1回鳴って、3分後に出発、到着する。
2回+2回鳴って




国鉄ランパーン駅の前にはSLが展示されている。チーク材を運ぶのに貢献したのだろう。


下りチェンマイ行きの列車が入線してきた。12時02分発だが現在12時46分だ。


馬車も木陰でお昼休み中。すぐ傍を通っても声をかけてこない。


艶やかな花馬車が行く、ランパーン独特の風景だ。♡が付いているし花が多いから特別車かも。


白いストゥーパと木造の本堂が美しいワット・プラケオ。ランパーン随一の名刹のようだ。


市場近くの風景。東南アジアでは道路はすぐ物売りの場所となる。