タ イ 北 部 と ベ ト ナ ム を 巡 る 28 |
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1.BTS駅下にあるクイティアオ・ルアの店 今日は渡し船には乗らず、キングタクシン橋を歩いて渡る事にした。この橋は観光客が写真を撮りに来る程度で、地元の人は殆どBTSやバス、それに渡し船に乗るようだ。それでもチャオプラヤー川の眺めは良いし、船が行き交うのを見ていてても楽しく ![]() ![]() チャオプラヤー川の水の色はメコン川とは違っているように思う。その日の光線にも寄るだろうが、茶色に緑を混ぜたように見えるのだ。水草がいっぱい流れる泥水だが、それなりに自然浄化はされているようで汚さは感じない。 この時間エクスプレスボートは青旗が続いてやって来ている。値段の違いもあるがオレンジ旗よりチョットだけ青旗がきれいに見える。私は定額料金のオレンジ旗にしか乗らない。 ![]() ![]() 『クイティアオ・ルア・ムー』と言う店らしい。舟(ルア)そば独特の、スープが濃い色をしている。具材は豚肉にすり身団子と何かのかけらが入っていた。スープには細かく浮いているものがある。ひょっとしてこれが生血なのだろうか。モヤシとハーブの葉っぱをちぎって入れた。 調味料を加えなくてもこのスープは味が濃く美味しい。それでもビクトリーモニュメント近くにある舟そば街、あのわんこそば程は濃くなかった。42B.だった。 2.15番バスを乗り違えて、エーシアティークの方へ行ってしまった さて美味しく食べた後は、ワールドプラザの方へ向かう予定で、そのバスは15番だ。ロビンソンの辺りから乗ったのだが、私はこのバスがサートーン通りを走るものと勘違いしていた。何とバスは大通りへ入らず真っすぐ進んで行くではないか。一瞬焦っ ![]() ![]() 再び向きが反対の赤バス15番に乗った。さすがにこれは6.5B払った。ところがこのバスのルートとしては、ラーチャダムリ通りのイセタン前は通らずサヤームの方へ行ってしまうのだ。私は『ZEN』のすぐ横の殺風景な場所で降りた。この辺りはBTSの高架下に歩道がよく整備されている。地上より高い位置なので車を気にせず自由に歩けるのだが、この降ろされた場所ではその恩恵も無く、向かい側へ渡るのが難しかった。 3.ワールドプラザ前のテント商店街 イセタン前の広場には大きなドームのテントが設置されていて、その中はぎっしり店が集った商店街になっていた。この場所は常設になっているのか前にもあったような気がする。 ![]() ![]() ドリアンもあるしイカの加工品もたくさん並んでいる。カウンターのようなテーブルの前にイスを置いたイートイン・コーナーもある。みんな清潔だが辺りにはいろんな香りが混ざって漂っている。食事のコーナーはやはり ![]() ![]() ガイヤーンはポピュラーな食べ物だ。ここでは鶏が身ぐるみ剥がされてローストされ、両足を上にあげて恥ずかしい姿で置かれている。ラオスも同じように串刺しのガイヤーンをよく見かけたが、食べ物ではタイと共通する部分が多いようだ。私もあの串1本買ってみたいと思ったが、丸1羽を焼いてあるので食べきる自信が無い。 トリムルティとガネーシャの祠がある方へ行って日陰をさがし、ゆっくりココナッツ飲料を味わった。薄味でほんのり甘い。白い欠片をストローで集めて食べた。 トリムルティの祠はかなり人気が高い。恋愛成就の神様とかで木曜日の夜は特に賑わうが、昼間でも花と線香を祀る人が絶えない。しかも誰もが真剣そのもので祈っているのだ。 4.ピンクのラーン・ガイトーンはお昼休みに入っていた バンコクシティインの方へ行ってみようと歩道橋の階段を上がると、プラトゥーナームの方へ向かって新たに歩道を造っていた。道路より高いこの歩道は移動するのがとても便利。景観的にはチョッと良くない面もあるが、一気に歩いて行けるから暑い街中では快適だ。これがK.L.だとトンネルのように囲われていて空調されているから更に快適になっている。 ![]() ![]() BigC のすぐ隣は掘り起こされて更地になっていた。以前からこの辺りの再開発は進んでいるが、銀座の一等地のようなこの場所ではどんどん開発が進んでいきそうだ。 シティインの路地へ入る角のレストランは健在だが、チョッとだけ雰囲気が変わって店名も変わったかも知れない。この奥を歩くととても懐かしい。あちこちにマッサージの女性が座っていて、洗濯されたバスタオルがいっぱい干してあったのを思い出す。少し艶めかしい雰囲気がする路地になっていた。そんなシティインは初めてのバンコクでのホテルだった。とにかく便利な場所にあるし料金もそう高くない。朝食付きだから、狭いレストランにいっぱいの客が入り朝の混雑は凄かった。 ![]() ![]() この辺りには有名なカーオ・マン・ガイの店『ラーン・ガイトーン・プラトゥーナム』がある。従業員がピンクの制服を着ているのもあり印象的な店だ。超繁盛店でいつも客がいっぱいなのだが、うどん屋と一緒で回転が速く、待っていればすぐ席が空いてくる。とにかく安くてうまい。 運河の橋の上からは出入りするボートがよく見える。このプラトゥーナームのピアが東西路線の起点になっていて、遠くまで乗ろうと思っても一旦ここで降ろされる。昨年、ここで爆発する事故があったようだ。 ペッブリー通り(Phetchaburi Rd)に出てピンクの店に行ってみると、何とお昼休みだ。店は開け放たれていて従業員が座ってお喋りしているのが見えるが、入り口に17時からと書かれている。午前の営業は14時30分までらしい。マイペンライ、何ともタイらしい風景だ。 5.『アジアぷらぷら』興利(ヘンディー)のスープの味は せっかくのカーオ・マン・ガイが食べられなかったので、ヤワラートの『興利』へ行ってみる事にした。BigC の前まで戻り、このバス停からヤワラート方面行きのオレンジ204番に乗る。オレンジはエアコンバスなので中華街まで13Bだ。 このBigCのフードコートは思い出の場所。私が初めてタイに来た時、ここで3万円位入れておいた財布を盗まれた。何万円もするブランドの財布だった。それ以来、財布は100均の安っぽいものに替えた。ショルダーバッグ等もブランドものは危険だ。スリは何を持っているかを見極めて隙を狙っているのだ。とにかく粗末な格好をするに限る。 ![]() ![]() チャルーンクルン通りとヤワラート通りの間でバスが停まり、運転手と車掌が同時に、「中華街に着いたから降りるよう」言った。 以前、何度この店を探しただろうか。やっと見つけたのが昨年の春節だった。隣の『ヨーフィッシュボール』はすぐ分かったが、『興利』は営業時間が夕方からなので、シャッターが閉まっていると全く分からなくなる。そう、店の看板も無いのだ。隣はちょうどこの頃までの営業のようで、店頭にテーブルを出したりするから、お互いに譲り合っているのかも知れない。 ヘンディーに着いてみると17時からになっていた。店内は灯りが点いていて、シャッター越しに従業員が開店準備をしているのが見える。仕方なく、しばらくヤワラートを散策する事にした。この辺りはフカヒレやツバメの巣のレストランが多く、『魚翅』・『燕窩』の看板がよく目につく。中華料理の食材として売っている店も多いようだ。 ![]() ![]() 高田純次さんが感激して、「うん~まい!!」と言った『魚鰾』を注文した。魚鰾とは魚の浮きぶくろらしいのだが、油で揚げてある。出された大きな丼のような器は土鍋風で、このままコンロにかけている。テーブルに運ばれてくるとグツグツと未だ煮えたぎっている状態だ。モヤシとパクチーを少し加え、小さな器に取って食べた。中華風のスープだから我々には何の抵抗もなく普通に美味しい。魚鰾は、高田純次さん曰く「油揚げみたいだ」と、そんな感じだ。スープはフカヒレよりこっちの方が断然美味しいと言っていたが、やはりこの店ではフカヒレが良さそうだ。次はフカヒレにしたいと思う。バンコク市民はフカヒレを食べるにはこのチャイナタウンまで出かけて来るそうだが、やはり中心部の高級店と比べれば格段に安いのだろう。 壁にかかったメニュー表には、高田純次さんの似顔絵が描かれた『アジアぷらぷらシール』が貼ってあった。 6.食品市場通りには中華料理の食材がいっぱい並んでいる ヤワラートからチャルーンクルン通りにあるワット・マンコン(龍蓮寺)へ通じる路地に中華料理の食材を扱う店が並んでいる。京都の錦小路のような通りなのだが、売っているのは殆どが素材だ。その中でも魚鰾はかなり多くの店が扱っている。何かの代用で使われるようなのだが、これが案外高いのだ。それでもこれだけ需要があるのだか、気が付かないで食べているのかも知 ![]() ![]() なま物は少なく、殆どが干物で魚介類や椎茸、雑穀類、お茶、それに漬物などだ。美味しそうな中華菓子を売っている店もある。調味料類も中華料理独特のものは全て揃っているようだ。 このイサラーヌパープ通りからチャルーンクルン通りへ抜けると、あちこちで地下鉄工事が行われている。現在のバンコクは交通インフラに対する投資が積極的に行われているのだ。これだけの大都市に鉄道が少ない事で、道路の渋滞はひどく、ジャカルタ程ではないにしろ、東南アジアでも最悪に近い状態だ。当然空気は汚れていて、私の主たる乗り物、赤バス、青バスなどに乗っていると、信号停止や渋滞時にはひどい事になる。それにバンコクの信号はやたら長いのだ。日本もアメリカと比べるとかなり長いが、タイはそんなものじゃない。2分とかそれ以上もある。バスの運転手は赤信号に変わると、サイドブレーキを引いてジャーの水を飲み始める。 7.チャルーンクルン通りのバス停へ向かう ぶらぶらした後はトンブリーに帰るのだが、3番バスに乗ってホテル前まで直行しようと思った。トンブリーからの3番バスはチャオプラヤー川を渡った後、パーク・クローン市場にある花市場を通り抜けて王宮の近くへと走って行く。 そんなルートなので、チャオプラヤー川の橋の近くまで行けば乗れそうに思った。ラーチャウォン通りからバス停を探しながらラーチャウォン・ピアの方へ歩いたが、全然見つからないし3番バスも見かけない。 ![]() ![]() 私は迷わずチャルーンクルン通りへ引き返す事にした。ここには1番の赤バスが走っている。また渡し船に乗る事になってしまうが仕方がない。 ヤワラートの外れでは長屋風の古い建物が壊されかけていた。再開発で歴史的な景観はどんどん少なくなってしまうようだ。ヤワラート通りは西への一方通行でチャルーンクルン通りが駅の方への一方通行になっている。サートーンへはチャルーンクルン通りでバスを待つ事になる。 サパーンタクシン・ピアに戻った頃にはすっかり日暮れてしまっていた。7-Eleven で買い物をした後渡し船に乗った。チャオプラヤー川の暗闇に川辺のホテルやジャンクの灯りが浮かび上がって、とてもバンコクらしい夜になっていた。 Topへ 前へ ◀ ▶ 次へ |
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