タ イ 北 部 と ベ ト ナ ム を 巡 る   30
クロントゥーイ市場からバンカピモールへ
タイ  28   4月6日(水)
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1.ピンクの115番バスでクロントゥーイを目指す

明日のホーチミン市のホテルを予約した。明日のフライトがドンムアン空港19時40分でタンソンニャット空港が21時05分だ。できるだけ空港に近いホテルが良い。『MiLinh Hotel 』は空港から多分15分程の距離だと思う。

渡し船でサートーンへ渡った頃にはもう11時になっていた。
エクスプレス・ボートがいるが、やはりツーリスト用のブルーフラッグがかなりきれいなようだ。チャルーンクルン通りの駄菓子屋の前で30分くらい115番バスを待っていると汗が筋になって流れ落ちた。暑い。
ピンクの115番が来た。料金は一律のようで行き先は聞かれなかった。9バーツだ。
シーロム通りはスムーズに走ったが、ラーマ4世通りに入り、踏切付近では渋滞がひどく殆ど進まなくなってしまった。朝から眠くなりウトウトしてしまった。クロントゥーイ市場の正面、陸橋の近くで降りた。もうお昼になっていた。
この市場はバンコクでも有数の規模になっている。屋内の市場とその周辺に広がるテントやパラソルの露店で構成される。
この付近はチャオプラヤー川の方に向かって、スラムになっているようで、テスコ・ロータス横にある日本人の多いゲストハウスに泊まった時、そちらへは行かない方がいいと言われた事があった。
それでも、そのテスコの真向かいにあるBigC のすぐ裏には『K Village Shopping Mall』や『Nihonmachi Community Mall(日本街)』もあり、日本人の居住区的なトンローやプロムポンもそう遠くない。


2.クロントゥーイ市場を散策

屋内市場はこの時間では殆どの店が営業を終えたようで薄暗くなっているが、所々でご飯を食べている場所がある。これも食堂なのか。
外に出るとパラソルの街はいっぱいの客で賑やかだ。ここは市民の台所でもある。業者が買い付けを済ませた後は個人客で混み合うようだ。


ぐるり歩いて回ってみた。あちこちで水浸しになっていて、ズボンを持ち上げて歩くようだ。
カエルの剥き身はこちらでは珍しくないが、私の目には新鮮に映る。そのすぐ傍にはネットに入れられたカエルが大勢で待機しているのだ。どんな料理に使うのだろうか。
ソムタムに使われる沢ガニもたくさん売られている。私は寄生虫が恐いと思っているので勿論食べないが、タイ人、特にイサーン出身者にとってソムタムの沢ガニは必須のようだ。ただ、塩漬けされたカニ(プー・ケム)を使えば、強い塩分と唐辛子、ニンニクなどで殺してしまえるそうだ。私はそのリスクを取ろうとは思わないが、かなり美味しいらしい。


生きた鶏もいっぱい売られている。当然皮を剥かれたのもいっぱい並べられていて、値段が書かれている。日本のスーパーマーケットでは部位別にトレーに入れて売っているが、ここでの販売単位は一羽だ。東南アジアでは中華系の人は豚肉だが、一般的には鶏が多いように思う。ムスリムの国では豚肉はひっそり壁の向こうで売られていた。それに鶏は安いのだろう。
ちょうどこの店では客のリクエストがあったところだ。おじさんは一羽の黒っぽい鶏の首を持って秤にかけた。鶏は慌てず体重測定に応じている。

イサーン名物の昆虫たちもいろんな種類のものを売っていた。タガメにイナゴ、他のは名前が分からない。発泡スチロールの箱に山盛り入っている。小売業者がこんな所で仕入れているのだろうか。

タイ人もよく麺類を食べる。その殆どが米の麺、クイティアオだが、市場にもたくさん売っている。丸いプラスチックのザルにぎっしり詰めて盛り上げてあった。確かに屋台や食堂では、この湯がいた麺が置いてある。注文が入るとそれをむしり取って使っているようだった。センレックやセンヤイで乾麺を使っている店もある。讃岐うどんのようにコシを気にしなければ湯がいてある方が便利だ。

タイの伝統菓子、鶏卵たっぷりの甘いフォイトーンやそれの丸いタイプの物も売られている。TVで日本人の何かかかわりとか、見たが忘れてしまった。かなり売れるようで、どの市場にも並んでいる。スイカも多く50~100バーツほどになっている。


3.BigCまで歩いて食事の後は再び115番バス

食事をしようと思うのだが、カエルの剥き身を見た後だけに、ここではチョッとムリだ。それで近くのBigC のフードコートへ行く事にした。
ラーマ4世通りはこの先で大きくカーブしている。私は真っすぐの通りを歩く。ここは一方通行になっていて向こうからバイクや車がどんどん走ってくる。チョッと狭いが、ここには古い日本家屋にも似たタイの伝統的な家並みがある。Kasem Rat Rd まで来ると左へと歩くのだが、この交差点の辺りには市内バスのターミナルもあった。以前ゲストハウスの『民宿・日出』に泊まっていた頃よく歩いた場所だ。


BigC のフードコートは正面から入ると一番奥にある。この店、元はカルフールだったがタイから撤退してBigC になってしまった。フードコートも少し田舎っぽくなったようだ。そうは言っても、私が食べるのはぶっかけご飯くらいのものだから、全く影響などない。広い空間があって涼しいから飲み物も買ってきてしばらく休んだ。

タイのショッピングセンターではよく通路に大きな車を置いて販売しているが、この日もトヨタ、GM、いすずがあった。ピックアップトラックの需要が高いのも特徴だ。


この店のすぐ裏側にK ビレッジがあり、その隣は日本街だ。どちらも日本の店や、それらしき名前の店がいっぱい入っていて、多くの日本人客が買い物をしている。昨年、メガネが壊れて瞬間接着剤を買うためにこのダイソーに来た。日本とは価格も品揃えも全く違っていて、結局、接着剤は無かったのだが。
ここでは、タイ駐在になり赴任してきた人が、最初の買い物をするために来ているようにも思った。


4.バンカピにある『The Mall Bang Kapi 』へ

BigC のすぐ前にあるバス停から、再びピンクの115番を待つ。バンカピには大きなショッピングセンターがいくつかある。センセーブ運河のボートに乗ればプラトゥーナームのセンターからでも一気に行く事ができる。
バスは45番ばかりが多くて、ピンクの115番がなかなか来ない。
私はラムカムヘン通りは、ナサベガス・ホテルのあるラムカムヘン駅から向こうへは行った事がなかった。地図から想像して、郊外の静かな良い町のように思っていた。
バスはすっかり渋滞にはまり動かなくなった。この通りはかなり通行量が多い。ナサベガスの前はバスも何路線か走っているようで、引っ切り無しにやって来ていた。

ところがと言うか、全く景観が違うのだ。ビルや家屋がぎっしりで道路の高架も多く町はごみごみしていた。相変わらずバスは少しづつしか進まない。

さてザ・モールに行くにはどこで降りれば良いのだろうか。近くの高校生くらいの男の子に聞いてみた。すると「橋の手前のあの辺り」と教えてくれた。私は教わったバス停で降り、その男の子も一緒に降りた。ところが、何とバスは真っすぐ走って行くと思っていたのに、橋を渡ってショッピングセンターに近づいて行ったのだ。


でか過ぎた。しかも客がいっぱいでかなり混雑していた。フードコートにでもと思ったがここもいっぱいで入いれない。疲れていてもう歩く気もしないのだ。ぐるっと回っただけですぐ出た。郊外は静かな場所と思ってはいけない。中心部より人が多い。
この後、テスコの店へ行ってチョッとだけ買い物をした。コンクリートの高架に狭い通路、車は多くて渋滞している。何の魅力もない場所だった。


橋を渡り高架の下で115番バスを待ったのだが、それが何とも全く来ないのだ。1時間位待ったのではないだろうか。夕日が眩しく当たり暑い。日陰へと逃れながらバスを待つ。


5.すっかり暗くなったサートーンの渡し場

バスはチャルーンクルン通りのBTS高架下で降りた。バスが次々と来るから、ここでは降り場も乗り場も同じ場所にならない。降りるのは良いが乗る時のバス停がどこだか困る事が多い。
辺りはすっかり黄昏ていた。サートーンの船着き場まで歩き渡し船に乗った。チャオプラヤー川の暗闇にクルーズ船の灯りが浮かんでいる。川辺に建つ大きなホテルの明かりも見える。このサートーンのピアから見える景色の中で、最も美しいと思われる時間だ。

明日はベトナムへ移動するから、この美しい夜景もまた来年だ。

トンブリーで下船した後、チャルーン・ナコン通りを歩いた。しばらく歩いて行くと、店内が明るい食堂があった。客は少なかったが入って、センレックを食べた。普通にタイの味だ。薄味のスープなので調味料を加えて味付けした。
ホテルに帰り明日の飛行機やホテルを再度チェックした。空港へはフアランポーン駅まで行って列車に乗るか、3番バスでチャトゥチャックへ行き空港リムジンバスに乗るかなのだが、途中でオートーコーに寄ってみようと思った。何たってドンムアン空港が19時40分の便になっているのだ。




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広間のチャオプラヤー川はホテル専用のジャンクや多くのボートが行き交っている。



このピンクの115番はシーローム通り→ラーマ4世通り→ラムカムヘン通り→バンカピ方面。




クロントゥーイ市場の入り口付近。屋内市場の周りにはテントやパラソルの露天が並ぶ。



これにしますか?今まさにご指名された鶏は体重測定だ。秤にかけられドキドキしています。



クロントゥーイ市場は生鮮食品に限らずあらゆる生活用品が売られている。



日本家屋を連想してしまいそうな家が見かけられる裏通り(Thanon Thang Rotfai Sai Kao Pak Nam Rd.)



バンカピの賑わう道路に面してこのような露店が並んでいる。




セーン・セーブ運河のボートに乗れば渋滞なしで市内中心部へ出られる。









もうすっかり暗くなったチャオプラヤー川を渡し船に乗ってトンブリーへ帰る。この景色もまた来年だ。