蘇州・無錫・紹興・上海を巡る旅 ③ | |
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1. 蘇州の街歩きは観前街から タクシーは人民路(RenminLu)の観前街(GuanGianJie)より少し南側で降ろされた。あの前での降車は禁止されているのか、混むから嫌なのか。取りあえず路地をひたすら歩き観前街へ向う。 ぱっと視界が広がり、整然とした美しい通りへ出た。真夏の日中だから、通りの真ん中の人通りは少ない。店舗前のアーケードで日陰を選んで歩いているようだ。蘇州観光の人たちが必ず立ち寄る通りだ。 ![]() この通りは、人民路交差点から西の臨頓路交差点まで800mほど続く、蘇州一の商店街なのだ。 小売店には割引価格のPOPがたくさん出ていて、店員が店頭に出て呼び込む姿も見られた。中には2折とか特別価格のPOPもあった。それに蘇州では見かける事が無かった、麦当労(マクドナルド)がある。 ただ、この時期のこの時間、暑い。土曜日だから、もっと賑わっていてもいいようなものだが。 特に買い物をする訳でもないので、雰囲気を楽しんだ後は、西へ歩き、平江路へと向かう。 水路がある広い通りに出て、道路を横切り、狭い路地へ入る。白壁の古い住宅街が続いている。ちょっと汚れた感じだが、庶民の生活感たっぷりの通りだ。しばらく歩くと大きな水路に出て、ここが平江路(PingjiangLu)だと教えてくれた。 2. 平江路は水路に沿った情緒たっぷりの小路 平江路を南へ歩く。水路に沿って、歪な昔ながらの風情のある路がづっと続く。私は、平江路は、もっと広い通りで、運河沿いの道もきれいに整備されていると思っていた。でも、全く違っていた。多少手は加えているものの、情緒たっぷりの狭い通路だった。この近くには有名 ![]() 南側へは距離が短かった。干将東路にぶつかった所で折り返した。 今度は北側へ向かう。この運河沿いの路、どこを歩いても全て雰囲気は違って見えた。昔ながらの水路と、場所によって道幅が違う通りが続いていた。 その殆どは生活道路であり、未だ店舗の数も少ない。だから思っていたほど観光客は多くないようだ。景観を楽しみながら、ゆっくり歩く。 ちょっと店が集まっているエリアがあり、そこに小吃の店があった。少し有名なのか、寄ってみようと言われた。ちょうど昼時だ、蘇州麺でも食べよう。入り口に、『弄堂口』と書いてある。飲茶の店なのか、小吃から飲み物、麺類。軽食喫茶のようだ。注文カウンターはファストフードのような感じだ。 ![]() ![]() ちょっと濃い目で醤油系の麺がきた。麺は普通のストレートで細い蘇州麺だ。味もしっかりしていて美味しい。テーブルの数は多いがお客が少ないようだ。隅の方で店員さんが暇そうにしていた。 そんなに涼しくもないが、暑い中、歩き疲れてしばらく休んだ。 ![]() この暑さでは、日陰をさがしながら、少し早足になってしまう。ぶらぶら散策はできない。道端で自転車に果物を載せて売っているおばさんも、うつむいたままだ。 しばらく歩いて車が行きかう広い通りへ出た。道端の白い建物は案内所になっていた。平江路はまだここから北へも続いているようで、この位置を中心に平江路、北・南と表示があった。(地図には百家巷となっているが)、そしてこの下の水路には手漕ぎの遊覧舟が集まっていた。 3. タクシーがつかまらず右往左往 ここからはタクシーで山塘街へ向かうようなのだが、タクシーを待つ人は多いようで、なかなか捕まらない。空車も殆ど通らないのだ。蘇州のタクシー事情はこんなものだと聞いた。 ![]() バスを降りて日陰をさがす暇もなく、すぐ呼んでくれた。ここではタイミング良く下車するタクシーがいたようだ。そこから蘇州駅の前を通って虎丘まで向かう。モーテル168が見えた。168元で泊まれるのか。元々168元だったようだけど最近はちょっと違うとか。それでも安いらしい。日本人にも適応してくれるのかな、と言うか泊めてくれるのだろうか。少し先で、鉄道の高架下を通った。タクシーは虎丘の門の近くで止まった。以前に、ここから舟に乗った場所らしい。 4. 山塘街へは虎丘前から小舟に乗って 舟は、虎丘の前から山塘街の小路に沿って、運河を下って行くらしい。その舟からは、周りの建物や生活する人たちが見えて、良かったそうなのだ。4人で乗って一艘160元とかだ。こんなに大きな舟でも、グループごとに一艘で出発するようだ。 ![]() ![]() ![]() 久しぶりの舟での移動だ。水面に近い、低い位置で景色を眺める事ができる、楽しみだ。 辺りは、少し黒ずんだ白壁の建物が並んでいる。運河の方へせり出した大きな木々。アーチ橋が時々出現する。どの橋も何人かがこちらを眺めている。水は少し濁ってはいるもののきれいだ。今もここで洗濯する人を見かけた。どの家も階段で水場に行けるような造りだ。前を行く舟が何艘も、先を争うように大波を立てて走っている。 途中でかなり狭くなった場所も通過する。頭の上を高速列車が疾走して行くのが見えた。周りに赤い提灯が見え、徐々に繁華街の方に入って行くのが分かる。舟の数も多くなった。どうやら到着したみたいだ。 5. 山塘街の石畳の路を歩く 船着き場の近くに、山塘街の水郷風景が最もきれいに撮影できる場所がある。広済路のすぐ横にかかる新民橋の上だ。私はここが一番だと思う。次々に舟がやって来ては、観光客を降ろしていく。水量が少ない時期は、この船着き場から少し下った所まで運んでくれるそうだ。あいにく今日はダメだと言われた。水門が通れないようだ。 ![]() ![]() ![]() 山塘街の老街を歩く。石畳の狭い通りには、赤い提灯と黄色い旗がいっぱい吊られている。観光客が大勢いる中を、電チャリがすり抜けて走って行く。ぎっしりと店が軒を連ねている。お土産物の店から、芸術的な店まで様々だ。その中の一角に、自分の肖像を作ってくれる店がある。どの位時間がかかるかは分からないが、半身小150元、大220元とかだ。その隣が書画を扱う店。大きな扇子の店。切り絵の店は一番奥にあった。孫娘はその前でじっと座って、自分の切り絵を作ってもらっていた。小さな額に入れてくれて20元だそうだ。短時間で作ってしまうが、特徴はよく掴んでいる、いい出来栄えだ。 両面刺繍で有名な蘇州刺繍の店もあった。絹糸で描かれた絵柄が、輝くように美しい。興味はあるがとても高そうだ。臭豆腐の店も2カ所あった。 この通りを抜けて山塘橋の所まで来ると、どうも雲行きが怪しくなった。夕立でもありそうだ。娘婿が慌ててタクシーをさがし駆け回っている。その内パラパラきたようだ。車を見つけて乗った途端、大粒の雨に変わった。何ともラッキーだ。稲光と共に雷鳴もとどろく。運転手のおばさんが慌てて指輪を外した。 6. 蘭州拉麺店では待望の新疆拌面を食べる 一旦家に帰り、しばらく天気の回復を待ってから、自転車で夕食に出かけた。蘭州拉面の拌面が食べたかったのだ。淮海街には、昨日見かけた店の他に、大通りの北側にもあるようだ。その”蘭州牛肉拉面”と書かれた看板の店。やはり店の外側に麺を湯がく釜があり、入 ![]() ![]() 蘭州は回族が多い土地柄だ。それで店の人全員、イスラムのあの白い帽子をかぶっている。 私は『新疆拌面』、を注文した。あれだけの工程だとしばらく時間がかかって当然だ。 拌面の味は、とてもシルクロードっぽい。スパゲティ的な味わいだ。過去の文化交流を考えても、西洋の影響は大きいだろう。そして、それがめちゃくちゃうまい。具がたっぷりで粗野な感じだが、味付けが何とも言えない。麺のコシも十分でとても美味しい。これはタピオカミルクティと同じように、ハマってしまいそうだ。そして一気に平らげた。 ![]() 牛肉拉面6元、牛肉刀削面6元、牛肉炒拉面9元、新疆拌面12元、とかだ。 炒刀削面と言うメニューが目についた。刀削面は拉面よりもコシがあるらしい。次はこの刀削面の何かを食べよう。刀削面は山西省大同が発祥地らしいので、本場にも行きたいのだが。 ![]() |