大学路・蚕室  

 大学路から蚕室ソウルノリマダン                               6/27(日)

マックで朝のゆったりしとた時間を過ごした後、5号線の新亭駅まで歩き、地下鉄で鍾路3街に向かった。
鍾路3街駅から鍾路大通りへと歩き、一本手前のピマッコルへ入ってみた。鍾路でも特にこの辺りは貴金属店がいっぱい並んでいる場所だが、こんな路地にまでそんな店が何店もあった。明るい店内には眩しく輝く金製品。多分、歩合制だろうたくさんの店員が、客の来るのを手ぐすねひいて待っていた。


鍾路5街から、今度は恵化駅の方へ向かって大学路(テハンノ)を歩く。鍾路を離れるに従って徐々に辺りは静かな雰囲気になっていくようだ。
小さな広場にチマチョゴリの人や正装の男性がいっぱい集まっていた。教会近くの式場みたいで、ちょうど結婚式が終わったところのようだ。道端で賑やかに歓談していた。
この辺はそんな雰囲気がとてもよく似合う通りだ。


大通りを渡ってマロニエ公園に入ってみた。あちこちの日陰に学生らしき人達の集まりがある。暑いからか日曜日なのにそれ程の人混みはない。それぞれに、ゆったりとした午後のひと時を過ごしている。週末はたくさんのイベントや街頭パフォーマンスがあるようなのだが、今日はそんな雰囲気はしなかった。


恵化駅近くの通りは大勢の人で賑やかだ。先ずはKFCからマックの方へ、カフェの続く道を歩いた。この辺りは映画によく出てくる場所で、ソウルの待ち合わせ場所としても有名らしい。それだけ若者が集まってくる場所って事なのだろう。
確かに鍾路辺りとはかなり雰囲気が違っている。
小劇場がたくさんあっていろんな演劇や踊りなどが見られるようだ。


『猟奇的な彼女』で、キョヌと彼女がチャジャンミョンを競って食べ、2人とも大盛り3杯も食べたものだから、苦しくて一斉に吐いた場所がある。そこは人通りは多いもののゴミ袋などが置いてあってちょっと汚い感じがする場所だ。小説版には電柱と書いてあったから、当時と今とでは少し違っているのかも知れないが、31アイスの前だからやはりこの辺りなのだろう。

あちこち辺りを歩いてみたが、今日はこの後すぐ蚕室へ行く予定がある。
小劇場などは次回にしよう。

恵化駅から地下鉄4号線に乗って東大門歴史文化公園駅で2号線に乗り換え蚕室駅へと向かった。


ソウルノリマダンでの土・日の公演は16時と思っていたので、もうあまり時間がない。地下鉄を降りてから足早に歩いた。
ショッピングモールを通り抜けビルの外へ出た後、通りを横切ってアパートビルの横を進み、やっと石壁の塀が見える所までやって来た。かなり歩いたようだ。
後で分かった事なのだが、今のようにまっすぐに歩かず、途中で左に曲がりシネマ側へ出た方が近かった。



慌ててノリマダンへ入って行くと、すでに始まっていてかなり盛り上がっているようだった。大勢の人達が正面近くの階段状のベンチに座って楽しんでいた。
パンフレットを貰って公演予定を見たが、どうもそれが今月分のものではなく、よく分からなかった。15時からの始まりだったのだろうか。

今日は両班と破戒僧の風刺劇ではなく、マダンを賑やかに踊る農楽だった。
民族衣装に黄緑の上着を羽織って、青と赤と黄色の長いリボンを腰に縛りつけ、大勢で楽器を打ち鳴らしながら踊っていた。
頭の白いリボンをクルクル回しながら激しく動きまわる。
その内リーダー格の一人がマダンの真ん中に入り得意の技を披露し始めた。
地表すれすれにリボンを回したり、縦に回しながら足で跨いだり、左右に振り分けたりしながら一生懸命に回した。

その間、伝統楽器も賑やかにガンガン鳴り響く。次第にテンポも上がり会場は熱気につつまれてきた。

最後には大きな旗を持った人達も加わり、また観客席からもマダンにおりる人がたくさんいて、会場全体がお祭り騒ぎになってしまった。


水原の民俗村ではこんな催しもたくさんやっているようだが、私のこだわりとしてずっと避けている。良洞とか楽安みたいに、今も昔のような環境で生活をしている民俗村がある。そんなのがいいし、こんな伝統的な踊りも仮面劇も、生活感のある村へ行って見るのがちょっとしたこだわりだ。
ただ松坡山台ノリの里として有名だったこの地も、大都会の喧騒の中でその雰囲気さえ消え去ってしまっているようだ。



 ソウル蚕室ノリマダン


 ソウル松坡区には松坡洞や地下鉄松坡駅など松坡のつく地名がある。この地には松坡山台ノリがあった。楊州の別山台ノリに

 対して、本山台と呼ばれていて、やはり同じような仮面劇が伝統的に演じられてきた。

 今ではこの地においては十分継承されておらず、伝統文化は楊州に移ってしまったようだ。それでも、ここ蚕室にはノリマダンが

 あり、観光的な要素が強いものの休日には色々なプログラムで伝統芸能の公演を行っている。





ソウルノリマダンのすぐ近くには周囲2.5kmの石村湖があり、ひょうたんの形をした西側の湖にはロッテワールドのマジックアイランドがある。
湖畔には遊歩道が整備されていて、このマダンの辺りは上下2段の遊歩道になっている。
ジョギングをする人からウォーキングをする人、みんながそれぞれ自分流に楽しんでいるようだ。
私も先ず一周する事にした。太陽光はまだ暑いが、辺りの木々のおかげで、日陰を歩けば大丈夫だ。

2.5km位じゃそんなに長い距離ではないが、それでも東側の対岸がかなり遠くに見える。

所々にベンチもありとても良いコースになっている。
時折、マジックアイランドのジャイロドロップとジャイロスウィングから甲高い絶叫が聞こえてくる。
松坡大路の真下、ちょうど湖がくびれている所まで来るとちょっと休憩だ。時間と共に人の数が増えてきたようだ。
ぐるり歩いてロッテワールドの入口を通り過ぎた所で、コースを出てショッピング街に入った。

2号線で東大門歴史文化公園駅まで戻り、ミリオレ9階のフードコートへ行った。9階へのエスカレーターを上っていると、その左右の店でアジュマが喧嘩の真っ最中だ。双方共に大声で罵り合っていた。どちらとも一歩もひかない。韓国にいるのを実感するひと時だ。
それでも双方の客がみんな心配そうにこの騒動を見ていた。
何が原因なのだろうか、エスカレーターを上がった所の左右で何かいざこざが発生したのだろうか。                                                

ミリオレのフードコートは日本語表記も多く、あちこちから声をかけてくれる。一番奥の店に座り、すっかり馴染みのコングッスを注文した。
先払いだと言われ5000wを払った。
しばらく時間がかかった。客は少なかった。この大きなテーブルの向かい側に店員が3人座って、何やら仕事の話を始めたようだ。上下関係はあるみたいだが、どっちが上司なのか分からない。
その内の一人の所にチゲが運ばれてきて来た。食事休憩だったようだ。

よく冷えてちょっとざらっとした豆乳スープ、とても美味しい。この夏の代表的味覚は何ものにも変え難い。
今回は久しぶりの夏の韓国なので、このコングッスにはまってしまったようだ。

ミリオレでは何を買うつもりもないので、そのままエスカレーターで降りた。前の歩道はいつものようにかなり混雑していた。乙支路の交差点を渡ると露店が並ぶ狭くて特に混雑した通りがある。
田舎では味わえない都会の喧騒もたまには楽しい。でも私はここで立ち止まってトッポッキやオデンを食べようとは思わない。


今度は乙支路へ入ってみた。ここは店舗用品、厨房用品、サニタリー用品とかの店舗が並ぶ職人相手の通りだ。今日は休日だからどの店も閉まっていて薄暗い。

途中で路地にも入ってみた。古い建物には昭和の風情を感じる。私はこの雰囲気がとっても好きだ。通路の両側にはゴミとも資材とも分からないがらくたが雑然と置かれていたりもする。
人通りは全く無い。薄暗い街灯だけを頼りに歩いた。
この風情のある街も、いずれ再開発されてしまう地域のように思えた。

その後、鍾路3街駅まで戻り5号線に乗って帰った。





大学路のシンボル、マロニエ公園。日曜なのに人影はまばらだ。

ここはソウルでも有名な待ち合わせ場所のひとつ。KFC前。映画でもよく見かける。

大学路は学生・若者で賑わう街だ。カフェやレストラン、小劇場、画廊等も多い。



休日の大学路、BaskinRobbins前は人だかりが。 チャジャンミョンを競って食べた2人は、やっとここまでたどり着いて、電柱の下に吐いた。辺り一面真っ黒に。




ソウルノリマダンでは農楽の公演が行われていた。白いリボンがくるくる回る。

農楽も徐々に難しい演技になっていく。リズミカルに響く楽器の音も強くなっていくようだ。

動画へ(ノリマダンの農楽)
  2010.6.27撮影






キョヌは蚕室の石村湖を2周もさせられた。湖畔まで行き彼女の前に座っていると突然後ろから突かれて湖に落ちてしまった。メチャクチャ深いこの湖でジタバタ。自殺でもしようとしたと思われ警察に連れて行かれる。



石村湖の周りには、よく整備された遊歩道がある。所々にベンチが設置されひと休みもできる。


石村湖の中に突き出たロッテワールドのマジックアイランド。絶叫アトラクションに人気がある。


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