鍾路

 ソウル鍾路3街ピマッコル                                      6/28 (月)

今日もマックから、遅いスタートになってしまった。レジには子供連れの女性が2人並んでいる。テイクアウトなのか、いっぱい注文を入れたみたいで、なかなか順番がまわってこない。バーガーの他に何か大きな袋いっぱい詰め込んでいた。グラスもたくさん貰っている。そんなキャンペーンをやっている期間のようだった。

次の人も同じような注文で、随分と時間がかかる。私はちょっとイラつきながら、それでも厨房の方を眺めてしばらく待った。やっと私の順番になった。何か次々にたずねてくるが、もうどうでもいい気分で、イェ・・・とだけ答える。するとプルコギバーガーまでは良かったのだが、テイクアウトの紙袋に入ったのを渡されたのだ。これだけ何度も店に通って来ているのだが理解されていないようだ。さすがマニュアルの世界。

この大きな紙袋のテイクアウトスタイルだと、店内で食べるのはかなりうっとうしい。
店員をチラッと見て、それでも仕方なくテーブルへ行って食べた。

ゆっくりした時間を過ごした後、ネゴリから新亭駅までぐるっと回って歩き地下鉄に乗った。鍾路3街までなので、そのまま5号線で行く事ができる。

3街で降りて先ずは駅北側の路地を散策する。ソウルのど真ん中だが、情緒のある家並みが続いている地区だ。この庶民的な通りが私にはとても良く映る。

途中でキムパプ天国に出会ってしまった。どうも初日の夜食べたセウポックパップが気になっているものだから、つい入ってしまう。
この店では簡単にオーダーできた。セウポックパップだ。ところが出てきたポックパップはチョッと感じが違っていた。何か色が薄くあまり美味しそうでない。食べてみるとやはり淡白な塩味だ。セウはそれなりに入ってはいるものの味にコクがない。
これがチェーン店のレシピなのだろう。あのやすらぎ近くの店は単独店舗のようだったから、独自の美味しさがあったのだ。
それでも鉄板に載ったエビ入りチャーハンはまずまずの美味しさだ。

三一路から仁寺洞に出た。大勢の観光客がいる中を、みやげもの店を見ながら栗谷路の方へ歩いた。この暑い日差しの中でも屋台がいつものように出ている。私は観光客が歩くのはやはりこの通りが一番だと思う。ここでは韓国の色々な伝統文化を目にする事ができるし、韓食や伝統茶などの店もたくさんある。

私が以前行ったのは、精進料理をコースで食べさせる店、山村。路地の奥の方にあり、とても趣ある店構えだ。漢字の表札がかかっていた。店内の中央には小さな舞台があって時間によっては民俗舞踊も行われる。韓食料理を食べるには良い店だった。

ここでは食べる時の作法を教わった。お椀は手で持ち上げないのだが、どうするのかと聞くと、真ん中にある高月のような台に一旦載せてから口に運ぶと言う事だった。
ただこの店はちょっと落ち着かない。食べたと思う時間になれば次の料理が出てきて、食べ終えてなくても次々に時間で出てくる。しばらくすると、もういいかなって感じで、器ごと一斉に持ち去ってしまう。
その時に思った。残った料理は残飯のようにせずにきっちり分けて運んで行く。しかも私だけではなく他の人もたくさん食べ残している。あの残った料理はどこへ行くのだろう。料理店で残飯ゴミはあまり出ないと本で読んでいた。

その後、耕仁美術館の横にある伝統茶院にも行った。薄暗く古風な店内で漢方薬のような真っ黒な苦いお茶を飲んだ。適当な注文だったから何だったかは覚えていない。ただお菓子が少し付いていたようだった。




鍾路のピマッコル

避馬コル(피맛골)は、鍾路大通りに平行してすぐ横の北側と南側を走る細い路地の事で、 朝鮮王朝時

代に高官が馬で鍾路を通る際、それを避けて庶民が通った道。 正確には、どこからどこまでと規定があ

るのだろうが、私はその辺りの平行路をピマッコルだと思って歩いている。 南側の路地には庶民レベル

で実に味わいのある食堂が並んでいる。それにこの道は東大門の方まで歩く事ができるのだ。私が必ず

出かける焼き魚通りもこの道の東大門寄りにある。

YMCA横から入る迷路の裏通りも趣があり好きだが、こちらは清進洞のようにいずれ再開発されてなくなってしまいそうだ。



仁寺洞からYMCAの方に続く路地にも入ってみた。私にとってこのラビリンスはお気に入りの場所。十数年前に初めて入った、迷路の道なのだ。
怪しげな雰囲気もある。角を曲がるとどうなっているのか、どこまで続いているのか、期待と不安がある。所々行き止まりになったりもする。それでも、この狭い通りには食堂や旅館や居酒屋などが点在していて、その中には伝統家屋のりっぱな韓食堂もある。こう暑くなければ何時間でも飽きずに歩いていられるのだが。

鍾路の大通りを横切って南側のピマッコルへ向かった。こちらも4街・5街と大通りで途切れていたりするが、まっすぐではないにしろ東大門の辺りまで続いている。
ここにも私のお気に入りの路地がある。譲り合って通るような細い通路。両側に韓食堂が並んでいる所だ。ちょうど暇な時間帯のようで、店内はガランとしているがアジュマは違う、仕込みに掃除によく働いている。
焼き魚通り程ではないが、魚を焼いている店が並んだ所もある。庶民の台所の雰囲気だ。
路地をさ迷いながら東へどんどん歩いて行くと、4街の大通りを渡った所から広蔵市場となった。

歩いていると汗びっしょりになって、もう限界だ。大通りに面したコンビニでアイスを買う事にした。店の外にストッカーが出ていたので、中のアイスをチェックする。ところが日本のカキ氷タイプが全く見つからない。何かさっぱりとしたものが欲しいのだが、氷菓類が無い。仕方なくスティックタイプを買った。
それは粘り気があり甘くてグニュっとして、この季節に全く合っていない代物だ。余計に喉が渇いてしまった。

広蔵市場は魚の市場から始まって、屋台の食べ物街へと続いている。勿論、衣料品も揃っている。
夜になると、明々と電球に照らされた屋台で、方々から湯気が立ちのぼり多くの客で賑わう。ただ今はひっそりだ。それでもすでに飲んでいる人もいた。

私も酒が強ければ屋台に座って、スンデにチョッパル、トッポッキでもかじりながらマッコリなど飲むのだけれど。
そんな屋台がいっぱい並んでいるが、通りを一筋違えれば、衣料品店だったり寝具の店だったりする。韓国の市場は何でも揃う便利な所だ。

次は鍾路の大通りに沿って歩きながら3街まで戻る。そう、いくら暑くても街歩きはしっかり続けます。

鍾路3街駅から1号線に乗ってソウル駅へと向かった。
駅ビルのコンコスでゆっくりしたいと思ったのだ。コンコスのフードコートは適度な混雑だし景色も良い。広々した空間のテーブル席はかなり落ち着く。誰にせかされる事もなくゆっくり過ごせる。

食事をしながらしばらくの間、薄暗くなっていく外を眺めていた。ソウルの滞在は今日までだ。
食事の後、ちょっと買い物でもしようと思い、隣のロッテマートに入って食べ物を少し買った。ここは2層になっていて広いし何でも揃う便利な店だ。ただ私は金浦空港にあるEマートの方が好きだけれど。

やすらぎに帰りシャワーを浴びた。今日も汗まみれになっていた。
玄関へ行くとオーナーさんとSさんがいた。明日は出発が早いからここで挨拶をしておいた。
部屋に帰り荷物、と言っても少ないが、の整理をした。ゴミを食堂のゴミ箱へ、掃除が簡単に終了した。この宿には何度もお世話になってきたが、慣れるに従って居心地が良くなっていくようだ。









仁寺洞ギルで、チェリーを紙コップに入れて売っている屋台。



仁寺洞、みやげもの店で値切り交渉中?電卓片手に話し合っている。



韓国らしいおみやげがたくさん並んでいる仁寺洞の店。値段交渉も真剣だ。



仁寺洞の東側歩道はこの時間帯だと日陰が少ないので人通りが少ない。



鍾路の路地裏通り。いろんな店があって楽しい。いつも新しい発見がある。


鍾路の路地裏。庶民的な食堂もたくさんある。




鍾路の路地裏、避馬コル。鍾路に沿って延々と続いている。


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