メ コ ン の 流 れ と と も に 18 |
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1.気候・風土の境界を越えダナンへ フロントに行くと、昨日予約したバスは8時だったが、9時に変更になったと言われた。ホントに誰かがここまで呼びに来てくれるのだろうか。玄関前に出てそわそわしていると、「中に入って座っていたら」、と言ってきた。何度も電話が鳴っている。 9時少し前に、「バスが来たから、前の通りへ出るように」、と言って、おじさんが外へ出て行った。案内してくれるものだと思い、私も慌ててその後を追ったのだが、どこかへ消えてしまった。 さ ![]() ちょっと古めだが普通のバス、乗客は半分位だった。その後、次々とホテルを ![]() 朝は雨も降っていなかったのだが、山道に入るとワイパーが動いていた。 フエとダナンの間には496mのハイヴァン峠があり、ここを境に気候風土がすっかり変わるそうだ。南シナ海からの湿った風が山脈に当り雨を降らせる。フエの雨季は9月~1月だがホーチミンでは5月~10月だ。 バスは峠道をゆっくりと登って行く。そして長いトンネルに入った。 隣の席にはベトナム人のおじさんが座っていて、その人がよく喋るのだ。モータサイをやっているそうなのだが、しきりにホイアンを自慢する。名刺までいただいて、「是非電話してくれ」、と言うのだ。 ![]() ![]() みんなトイレを済ませ、食事をする人もいた。私は付近の景色が気になり、路地に入ったりしながら写真を撮った。 狭い駐車場には次々とツアーバスが入って来る。 山道から海岸線に出ると、すっかり景色が変わった。白い砂浜のビーチが延々と続いている。道路も真っ直ぐできれいだ。ベトナムらしさを感じさせない。 しばらくして、線路を横切り市街地に入った。慌てて地図を見てみる。ダナンのどの辺りに降ろされるのか心配だ。宿との位置関係がとても気になった。 2.チャンフー通りで下車し、ホテルへ向かう 大通りの端にバスが停まり、「ダナンはここで降りるよう」、言われる。私はこのバスはダナン行きとばかり思っていたのだが、ここで降りたのは5名程だった。他にダナンのどこまで行くのだろう。バスは乗客を降ろすとこの通りを真っ直ぐ走って行った。 通りの標識を見ると、『TRN PHU×HOANG VAN THU』 になっている。地図で確認すると、ハン川に沿ったチャンフー通りの南の方だった。ホテルも多く観光客が集まりそうな場所だ。私の泊まる宿は、『グエンヴァンリン通り×ハムギー通り』、の近くだから好都合な場所だった。 大通りを西へ向かって歩く。道幅も広くきれいに整備された通りだ。 ![]() ![]() 今ここを歩いていても、そんな面影は全くない。穏やかできれいな街並みだ。バスから見た白い砂浜のイメージもある。 今もベトナム軍やアメリカ軍の重要な軍事基地があるのだろうか。ラオスから乗ったバスにいた、迷彩服の男もダナンへ向かっていた。 歩きながら、ふと気が付いた。あのピックアップバスはホイアン行きだ。フエからダナンへの観光客がそんなにいる訳がない。ここは観光客には素通りされるらしいのだ。フエからホイアンだと絶好の観光ルートだし、それで殆どの人が降りなかったのだ。 宿は苦労無く見つける事ができた。大通りを一つ入った通りにあった。いかにも安宿が集まるって感じの通りだ。”KARAOKE”の看板もよく目につく。 フロントでPCのバウチャーを見せる。ベトナムではチェックインの時、パスポートをフロントに預けさせられる。ポリスに持っていくらしいのだ。それでパスポートはその日の22時まで返してもらえない。 できるだけ早く列車の切符を買っておきたかったのだが、パスポートがなくては切符は買えない。それでも一度ダナン駅へ行ってみる事にした。 ![]() ![]() 通りの左右に池があり、釣りをしている人がいる。道端のスタンドでは新聞や飲み物を売っていた。ベトナム人は新聞を読むのと、お金を数えるのが大好きなようだ。 駅へ近ずくにつれて、ごみごみした独特の雰囲気になってきた。ここでは、歩道はバイクを置く場所だ。歩行者はそこを歩けない。ぎっしりバイクが並んでいる。役所も公認なのだろう。確かによく考えれば、あれだけのバイクが走っているのだから、当然こうなるのは分かる。 途中、リータイトー通りとの交差点にKFCがあったので、チョッと入ってみた。ベトナムらしい料理メニューをさがして注文してみる。テーブルまで運んでくれるそうだ。果たしてその料理は。やはり食事は食堂に限る、と思い知らされた。何とも味気ない料理だった。 駅に着いた。待合室に何人か座って列車を待っているようだ。大きな都市だが列車の本数は多くない。掲示されている時刻表を見た。パスポートさえあれば買えるのだが。 駅前にはテーブルや椅子が道路まではみ出した食堂があった。日本だと、ずっと田舎にある駅前の風景だ。 3.ダナン・コン市場の喧騒 駅から歩いてコン市場へ行ってみた。レズアン通りから南へ少し行くと、大きな建物と人混みが見えてきた。斜め前にはビッグCの大きくきれいな建物も見える。市場の前は大勢の人やバイクでいっぱいだ。この大きな交差点も通行量が多い。 ![]() ![]() 慣れないと、チョッとこの仲間には入れそうにない。イスにさえ座ってしまえば、辺りを気にする事なくマイペースでいいのだろうが。 人混みに圧倒され、早々に市場から退散した。 そして斜め前にある、ここでは多分一流デパートのように見えるビッグCを覗いてみた。市場の喧騒を見た後だけに、中の通路は閑散としているようにしか映らない。整然としていて、地元民の生活感がしない。私にはやはり市場の方が楽しい。 ![]() ![]() グエンホアン通りを南へ歩き、グエンヴァンリン通りまで戻った。すぐ近くに『フォー24』、が見え入ってみる事にした。ベトナムでは有名なチェーン店だし日本にも店がある。 フォーは最も庶民的な食べ物だと思っていた。ところがこの店は少し違っていた。店内は空調が効いていて涼しい。ピカピカのカウンターがあり、凄く清潔な感じがする。まるでレストランだ。照明も多少控えめだ。その分値段は少々高めになっている。 味の方はと言えば、そこそこ、あまり美味しいとは思わなかった。野菜もたっぷりお皿に出してくれ安心して食べられるが、何かもの足りない。客も殆どいなかった。 ![]() ![]() 野菜や葉っぱはきれいに洗ってあるのか心配だが、この店だと安心して食べられる。 フォーは米の麺にあっさりしたスープを入れたのが殆どのようだが、そのまま食べると、私には少し物足りなく感じられる。 ベトナム料理は香草がきつく味はあっさりと言ったイメージだ。実際にタイやマレーシアのように辛くない。 麺好きの私は、これからの旅先で、どんな美味しい麺が食べられるか楽しみにしている。 Topへ 前へ ◀ ▶ 次へ |
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